1998年4月28日にオープンした究極の落下マシン。高さ107mの円筒状の塔に取り付けられた搬器を頂上付近まで釣り上げ、自由落下させる構造だ。 速度の制御はリニアモーター技術を駆使しているそうで、強力な磁界が発生すると考えられる。 なのでペースメーカーをご使用の方は利用を控えたほうが良いだろう。 同種のアトラクションは東京ドームシティ アトラクションズのタワーハッカー(1996年4月オープン、落差80m)、G-MAX(東武動物公園)ニュートン(城島後楽園)など国内外に存在するが、おそらく本機が最大規模であると思われる。 一方、いわゆるターボドロップ系(クレージーストン@よみうりランド、レッドタワー@富士急ハイランドを含む)は、動作原理・乗り味ともに全く異なる。
4人乗りの搬器が6台設置され(24名乗車)、運転時間も短いので、フル稼働していれば人の流れは速い。 しかし近年は利用者数も減少し、実質3台くらいしか稼動していないことがある。 連休の混雑時など稼働状況によっては、予想外の長時間待ちになる可能性がある。 もちろん平日はマシンが人を待っている状態で、全く問題ありません。
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ブルーフォール全景(シーパラダイスタワーより) |
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ブルーフォール基部 |
ブルーフォール上部 |
途中で宙吊り一台停まってるし、この日は4,5,6号機が動いてました。 かつて THE GREATEST FALL BLUE FALL の文字は鮮やかな青でしたが、一部を除いて完全に色あせてます。 夜になってネオンが点くと綺麗ですね。
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このマシンは以下2種類の落下パターンが用意されており、混雑時でなければ希望のパターンを選ぶことができます。
ストレート落下
自由落下62m -> ブレーキ38m(計100m)
フェイント落下
自由落下2m -> ブレーキ6m -> 自由落下54m -> ブレーキ38m(計100m)
普段は奇数番号のライドがストレート落下、偶数番号がフェイント落下ですが、すべてがストレート落下するケースを確認しており、切り替え可能なようです。フェイント落下はおそらくブルーフォールだけであり、十分な落差があるからこそ可能といえるでしょう。
ライドの椅子は横ずれ防止のため、深めになっている。 安全器具は上からのショルダーハーネスだけでシートベルトの類は無い。 サンダルなど脱げやすい靴を足元に置くよう注意されるが、しっかりした構造の靴でも脱いでおくことをお勧めする。 寒い時期でなければ、心地よい風を全身で感じることができるはずだ。 もちろん、頂上付近で靴が落ちてしまうのではないかというスリルも、捨て難い。
大変遅くなりましたが、乗車レポートに移ります。
出発すると、ひたすら上昇。
同時にBGMがスタートします。
BGMは2種類あり、
ひとつはロック調の軽い音楽が鳴って頂上で終わり、カウントダウンで落下。
もうひとつは思わせぶりなパイプオルガンでスタートし、心臓の鼓動と息遣いがオーバーラップする。
まぁ別にどちらでも乗り味が変わるわけでなく、気にするまでもないでしょう。
海風の音を聞いてた方がよいです。
上昇速度は思いのほか速く、東京湾をはじめとする景色も申し分ない。 サーフコースターもはるか眼下の存在に過ぎなくなる。 真下を覗くのは少し難しいが、もはや人が点にしか見えない高度感。 頂上に達するとしばらく間を置いて、搬器が10cmくらいずり下がり、そして金属音が響く。 たぶんロック解除だろうが、初体験では相当ドキリとさせられた。 そして、またしても間を置く。 この悪意さえ感じられる一時にやるべきことは、深呼吸、安全バーから両手を離す、両手、両足、体全体の力を抜いておくこと。 以降、それぞれの落下方式についてレポートします。
ストレート落下
突如として両手両足が浮き上がり、吸い込まれるように加速する。
付近に大きな建物はなく、広い空間が広がっているので、景色はゆっくりと流れるよう。
さわやかな風を全身に受けて、思わず笑みがこぼれるほど(両手両足万歳だし)。
さらに速度が増すとライドが横揺れし始めて、風圧でシャツがめくれ上がり、お尻がずれたりして、けっこう怖いです。
間もなくブレーキゾーン。
グォーという音が鳴り響き、万歳した手足がパタンと下がると間もなく地上に到着。
無事に生還できました。
フェイント落下
突如として両手両足が浮き上がり、さあ加速というところで急停止。
びっくりする、というよりも急停止の衝撃は意外に痛く、いただけないなぁという印象。
再び加速するが、自由落下よりもやや甘い加速である。そして再び両手両足が浮き上がる。
さわやかな風を全身に受けて、思わず笑みがこぼれるほど(両手両足万歳だし)。
さらに速度が増し、ライドが揺れ始めると間もなくブレーキゾーン。
グォーという音が鳴り響き、万歳した手足がパタンと下がると間もなく地上に到着。
無事に生還できました。
乗り心地は滑らかで、老舗マシンFree Fallのような衝撃もなく、繰り返し搭乗しても疲れません。 ただ、タワーハッカーに比べると振動があり、100mの高さは機械的限界に近いのかもしれません。 フェイント落下はこのマシンの売りのひとつであるようですが、 実際は「こんな演出も出来ますよ」的な域を出ないと思います。 急停止に驚いたり、2度の加速など独特の乗り味がありますが、 落下そのものの楽しさや爽快さはストレート落下に遠く及びません。 フェイント落下を否定するつもりはありませんが、ストレート落下5回楽しんでフェイント1回ぐらいが丁度良く、台数割り当てについて一考願いたいと思います。
追記)
2007年1月のメンテナンス後は、落下中の振動が少なくなり、かなり乗りやすくなった印象です。
2番ゴンドラのフェイント急停止は、それほど衝撃はありませんでした。
項目 | 値 | 備考 |
最高地上高度 | 100m | 建造物の高さは107mだが、落下の高低差は100mとされている。スチールドラゴン2000をも上回る、国内最高高度です。 |
最高時速 | 125km/h | ええじゃないかに匹敵する、屈指の快速マシンです。 |
落下角度 | 90度 | 斜度は0度との見方もできる。眺望絶佳だが、安全バーで体を固定されているので、真下を覗きこむのは難しい。 |
最大G | 4G | |
軌道延長 | 100m | (片道) |
運転時間 | 90秒 | 落下時間は4秒程度と思われる。 |
乗車人数 | 24名 | 4人乗り×6台ですが、現在では一部しか稼動していません。 |